(株)鹿光生物科学研究所は食品の分析及び開発受託を請け負う分析機関です。天然着色料の取り扱いには自信があります。

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アナトー色素

名称 アナトー色素/ Annatto extract
概要 本品は、ベニノキ(Bixa orellana L.)の種子の被覆物から得られたもので、ノルビキシンを主成分とするもの及びビキシンを主成分とするものがあり、それぞれをノルビキシン及びビキシンと称する。デキストリン、乳糖又は食用油脂を含むことがある(第9版食品添加物公定書)。
INS No. 160b E No. E160b
色調 赤色 染着性
溶解性(水) × 溶解性(油)
耐熱性 耐光性
金属の影響 なし タンパクの影響 なし
分類 既存添加物/食品添加物公定書
特徴 水に不溶で油脂に溶ける(ビキシン)/アルカリ水に可溶で水、油にほぼ不溶(ノルビキシン)/アルカリ加水分解を行い水溶化した水溶性アナトーは水に可溶、ただし指定添加物(別規格あり)
ニチノーカラー  
食品への表示例 アナトー色素、アナトー、カロチノイド、カロチノイド色素、カロテノイド、カロテノイド色素
使用基準

本品は以下の食品には使用できません。1.こんぶ類、食肉、豆類、野菜類、わかめ類(これらの加工食品は除く)。2.鮮魚介類(鯨肉は除く)、茶、のり類


更新履歴
2021/10/20 補筆追記しました。


 来歴

アナト―色素はベニノキの種子を覆う赤橙色の果皮から得られる、中南米を原産とした赤色の色素です。現地では色素としての利用の他、香辛料や繊維の染料としても用いられています。日本では既存添加物として食品の着色に用いられており、第9版の食品添加物公定書から収載されました。

 

ビキシンとノルビキシン

色素の主成分はビキシンとノルビキシンの2つのカロテノイドですが、抽出方法の違いで両者の割合がそれぞれ異なるアナトーAからアナトーGまでが分類されています。JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議:国連の中にある専門家委員会で食品添加物の安全性評価を行っている)ではそのうちアナトーBからアナトーGまでの規格を定めています。

日本ではアナトー色素と、後述する水溶性アナトーの2つが食品添加物公定書に収載されています。そのうちアナトー色素はビキシンとノルビキシンがそれぞれ規格化されており、食品に表示する際はいずれも「アナトー色素」または「カロテノイド色素」などと記載します(上表参照)。一方水溶性アナトーは「アナトー色素」「カロテノイド色素」という表記の他に「着色料(ノルビキシンK)、着色料(水溶性アナトー)と表記することができます。

アナトーA(Annatto A):
  溶剤抽出/~20%がビキシン/商業利用はされていません
アナトーB(Annatto B):
  溶剤抽出+精製+結晶化/ビキシンとして85%以上
アナトーC(Annatto C):
  溶剤抽出+結晶化+ケン化+加水分解+酸沈殿+精製+乾燥粉末化
  /ノルビキシンとして85%以上
アナトーD(Annatto D):
  溶剤を使わずに油脂抽出/ビキシンとして10%以上
アナトーE(Annatto E):
  冷アルカリ下油脂抽出+酸沈殿+精製+粉砕/ビキシンとして25%以上
アナトーF(Annatto F):
  冷アルカリ下油脂抽出+アルカリ加水分解+酸沈殿+精製+粉砕
  /ノルビキシンとして35%以上

アナトーG(Annatto G):
  冷アルカリ下油脂抽出+アルカリ加水分解+精製+乾燥
  /ノルビキシンとして15%以上


 アナトー色素のうち、カロテノイドのメチルエステル体であるビキシンは水に不溶で油溶性ですが、アルカリ下で抽出するとメチルエステルが加水分解されてノルビキシンとなります。このノルビキシンのアルカリ塩(カリウム塩又はナトリウム塩)は水溶性になりますが化学合成品として扱われ、日本では指定添加物の「水溶性アナトー」として扱われ、規格化されています。水溶性アナトーは欧米では「チーズカラー」と呼ばれ、古くからチーズ(チェダーチーズ、グロスターチーズ、レッドレスターチーズなど)やチーズ製品(アメリカンチーズ)、バターやマーガリンなどの乳製品の着色に用いられています。 


特徴

 アナトー色素の特徴ですが、上記にもあるようにビキシンは油脂に溶け水には溶けません。他のカロチノイド色素と同様に耐光性がやや弱い半面、耐熱性は比較的強く、またビタミンEなど酸化防止剤を添加すると安定化させることができます。一方ノルビキシンはアルカリ溶液には溶けますが水や油脂にはほとんど溶けません。


用途

 油溶性のビキシンはバターやマーガリンなどの油脂製品に使われています。話がそれますが、バターの色というと黄色だと思いますが、実はこれは乳脂肪に含まれるカロテンの色で、その元は乳牛が食べる青草によるものなのです。そうすると青草を食べる夏と干し草を食べる冬でカロテンの量が変わり、そこからバターの色も変わってしまうため、補色として油脂になじみが良く色合いも近いアナトー色素が用いられている、という背景があります。一方ノルビキシンは特徴のある赤褐色の色素なので、水に乳化分散させてアイスやクリームなどの乳製品や、また意外に知られていないのですが、ソフトクリームでおなじみのコーンカップに使われています。
 水溶性アナトーは酸性下で沈殿する性質がありますが、タンパク質への染着性に優れているのでソーセージやタコなど水産加工品の表面の着色に使われます。


着色例

かまぼこの着色

こんにゃくの着色


株式会社鹿光生物科学研究所ではアナトー色素を用いた食品の着色について、これまでに培った様々な知見をもとに、お客様のご要望に沿った色彩の食品開発を支援しております。色調や安定性など、食品の色に関することはなんでもお問い合わせ下さい。

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