(株)鹿光生物科学研究所は食品の分析及び開発受託を請け負う分析機関です。天然着色料の取り扱いには自信があります。

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シタン色素

名称 シタン色素(サンダルウッド色素)/ Sandalwood red
概要 本品は、サンダルシタン(Pterocarpus santalinus Linne)の幹枝から得られた、サンタリンを主成分とするものである。デキストリン又は乳糖を含むことがある(第5版既存添加物自主規格)。
INS No. 166 E No. E166
色調 紫赤色 染着性
溶解性(水) 溶解性(油) ×
耐熱性 耐光性
金属の影響 あり タンパクの影響
分類 既存添加物/既存添加物自主規格
特徴 耐熱・耐光性強い/pHの影響受けない
ニチノーカラー  
食品への表示例 シタン色素、サンダルウッド色素、サンダルウッド、フラボノイド、フラボノイド色素
使用基準 本品は以下の食品には使用できません。1.こんぶ類、食肉、豆類、野菜類、わかめ類(これらの加工食品は除く)。2.鮮魚介類(鯨肉は除く)、茶、のり類

来歴 シタン色素の原料であるシタンは、日本では白檀(ビャクダン)、海外ではサンダルウッドとして知られている熱帯性の常緑樹です。従ってサンダルウッド色素と言われることもあります。原産地はインドで、他にインドネシア、オーストラリアなど南アジア地域で栽培されていますが、雄雌があることと、他の植物に寄生して育つ特徴があるために栽培が非常に難しいとされています。爽やかな甘い芳香がすることから香木として昔から珍重されており、色素よりもむしろ香りを求めて、精油として用いられることが多い植物です。

色素 色素の主体であるサンタリンSantalinは、イソフラビリウム塩isoflavylium saltsにシンナミルフェノール(cinnamylphenol)がついた、紫赤色を示すフラボノイドの一種で、サンタリンAと、サンタリンAがメチル化されたサンタリンBがあるとされています。耐熱性、耐光性に優れており、染着性もあるとされています。
※参考文献:J. B. Harborne, The Flavonoids: Advances in Research since ,p184-186(1980)


用途 シタン色素の用途ですが、実のところ当研究所でもこの色素を扱ったことはありません。またこの色素を使った食品を見たこともありません…。調べた限りでシタン色素を使っているのが確認できたのは、アンゴスチュラビターズ (Angostura bitters)という、リキュールの一種のみです。これはリキュールの中でもビターズという、酒に薬草や香辛料、精油などを漬けこんで作る苦味酒の一つで、中南米トリニダード・ドバコで作られ、カクテル素材として欠かせないとされる有名なリキュールです。この中にはシタン色素の他にカラメル色素とログウッド色素が使われています。性質上、シタン色素は色だけでなく芳香も、商品を特徴づける一つとして使われているのではと思います。


株式会社鹿光生物科学研究所ではシタン色素を用いた食品の着色について、これまでに培った様々な知見をもとに、お客様のご要望に沿った色彩の食品開発を支援しております。色調や安定性など、食品の色に関することはなんでもお問い合わせ下さい。

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