チュロス(Churros、チュロ(Churro))は、スペインやポルトガル及びその影響を受けているラテンアメリカやモロッコなどで広く食べられている揚げ菓子です。小麦粉に水、砂糖、塩などを加えた生地を油で揚げて、砂糖やはちみつ、シナモンなどをまぶしたもので、生地はドーナツと同じですが、星形で搾った独特の形状により、触感がドーナツよりも堅いのが特徴です。

今回、各種の天然着色料で着色したチュロスを試作しました。天然着色料は全て日農化学工業(株)の製品を使用しました(トウガラシ色素、クチナシ黄色素、クチナシ赤色素、クチナシ青色素、ベニバナ黄色素、ムラサキイモ色素、アカダイコン色素)。

 基本はパンの着色と同じですが、パンと異なりチュロスはベーキングパウダーやイーストなどを加える必要がないため、アントシアニン色素の2つ(アカダイコン色素、紫サツマイモ色素)にはきれいな色を出すためにレモン果汁を加えました(ベーキングパウダーやイーストを使う場合、レモン果汁など酸を加えてpHを酸性にすると、膨らみが悪くなります)。その結果、いずれも天然着色料ぽくないとてもカラフルな色になりました。違う色で作った生地を組み合わせるとレインボー色のチュロスも簡単にできます。更に、それぞれの色合いをイメージしたフレーバーをミックスすることで、見た目も楽しく味もおいしい、食欲をそそるお菓子になるのではないでしょうか。
 


天然色素でこんなカラフルなチュロスもできます!


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