夏の定番と言えばビールですね。ということで、ビールを各種の天然着色料で着色してみました。イメージは少々季節外れですが「桜色」です。

天然着色料は全て日農化学工業(株)の製品を使用しました。

ビールは比較的pHが酸性寄りのため、アントシアニン系の色素がきれいに発色する食品でもあります。世界的にはフルーツをビールに漬け込み、フルーツの香りや色あいを楽しむフルーツビール・チェリービールが知られており、さくらんぼやイチゴ、カシス、レモン、ブドウなどが使われています。その中でイチゴやブドウなどは今回の着色例と同じアントシアニン色素の色あいになります。

写真は2種類のアントシアニン系色素(ムラサキイモ色素、アカダイコン色素)とアントシアニン以外の色素としてクチナシ赤色素で市販のビールを着色した例です。

クチナシ赤色素は色調がやや暗く、桜色のイメージにはなりませんでしたが、2種類のアントシアニン色素はいずれもきれいな桜色になりました。なお写真のアカダイコン色素の着色例は色素の乳化製剤を使っているため、濁りがみられます。


株式会社鹿光生物科学研究所では食品の着色についてこれまでに培った様々な知見をもとに、お客様のご要望に沿った色彩の食品開発を支援しております。写真に関すること、色調や安定性など、食品の色に関することはなんでもお問い合わせ下さい。