チョコレート(ホワイトチョコレート)を各種の天然着色料で着色しました。天然着色料は全て日農化学工業(株)の製品を使用しました。

チョコレートなど油脂食品の着色には油溶性の着色料が用いられますが、天然色素で油溶性のものは限られており、クロロフィル(緑色)、トウガラシ色素(橙色)、パーム油カロテンなどカロテン類(黄色)など色調が限定されています。
 それに対して、アントシアニン色素やクチナシ青色素など、本来水溶性である天然色素を油脂食品にも使用できるように、乳化剤を用いて乳化した製剤があります。そこで、これらの油溶性の天然色素と、乳化した水溶性の天然色素を用いてホワイトチョコレートに着色を行いました。


ピンクグレープフルーツのイメージ
(アカダイコン色素とクチナシ黄色素の組み合わせ)

 ピンクグレープフルーツの橙色をイメージして、アカダイコン色素の赤色とクチナシ黄色素の黄色を組み合わせて着色しました。いずれの色素も水溶性の色素を乳化して油脂に分散するようにした製剤を使用しています。クチナシ黄色素は添加量を増やすと橙色に近い色になります。またアカダイコン色素はアントシアニン色素なので、pHが酸性になるほど紫味が少ない赤色を示します。


ベリー系(紫)のイメージ
(アカダイコン色素とクチナシ青色素の組み合わせ)

 ベリー系の紫色をイメージして、アカダイコン色素の赤色とクチナシ青色素の青色を組み合わせて着色しました。いずれの色素も水溶性の色素を乳化して油脂に分散するようにしたものを使用しています。アカダイコン色素はアントシアニン色素なので、pHが中性寄りになると紫~青色になりますが安定性が悪くなります。そこでクチナシ青色素を添加して色調を整えています。またベリー系色素もありますが、水溶性のためそのままでは油脂食品に使えません。
 2種類の色素の割合を変えることで、赤みが強い赤紫色から紫色まで着色することができるのが分かります。


 抹茶(緑)のイメージ
 (クチナシ青色素とクチナシ黄色素/ベニバナ黄色素の組み合わせ)

 緑色の天然色素としてはクロロフィルがありますが、クロロフィルは安定性があまりよくなく、光があたると退色しやすい特徴があります。そこで天然色素の組み合わせで混合色の緑色を作りました。ここでは青色にクチナシ青色素、黄色にクチナシ黄色素とベニバナ黄色素を使用しています。いずれも水溶性色素のため、乳化して油に分散する製剤を使用しています。
 添加量にもよりますが、クチナシ黄色素とベニバナ黄色素の色調の違いで、クチナシを使ったほうが赤みが強く表れる傾向があります。またクロロフィルはこれらに比べて若干黄色味が表れる傾向があります。


株式会社鹿光生物科学研究所では食品の着色についてこれまでに培った様々な知見をもとに、お客様のご要望に沿った色彩の食品開発を支援しております。写真に関すること、色調や安定性など、食品の色に関することはなんでもお問い合わせ下さい。